理研。

月曜日、辞令を頂く。実感はわかないけれど、なんとなく気が引き締まる。

毎日楽しく過ごしている。荷物も片付けて落ち着いたけれど、まだ研究で式を書いて計算はできていない。座って考えればいいのだけれど、色々と書類やレフェリーを片付けている間に一日が過ぎてゆく。毎日楽しいから時間が過ぎるのが速いのかもしれないが、そのあたりはなんとも分からない。まあきっと数ヶ月しないと感触はつかめないだろう。

朝は通勤ラッシュに適応するのに手一杯だ。それにしても、論文が読めるのはありがたい。混んではいるが、論文が読めないほどじゃない。それで、今までは机の上に積み重なっていっただけの論文たちに、目を通す機会が出来たのはすばらしい。レフェリーの論文も、かばんに入れていると、少しの時間で読み進めたり少し考えたり、が出来る。今日は、半年くらいほったらかしになっていた論文を読むことが出来て、非常に嬉しかった。うん、うまくいけば、通勤時間はうまく利用できる。

しかし、通勤しているということで、なんというか、それだけで少し充実感があって、研究室に到着してさあ仕事をするぞ、という意気込みが、少し駒場のときとは違う感じがする。通勤だけでなんだかアクティビティーを一つ仕上げた感じがしてしまうのは非常に悪い。ま、その辺もすぐに改善されるだろう。

月曜日に歓迎会を開いてもらった。理研のメンバーに自然に入れたような気がして、嬉しかった。

色々と毎日、少し議論をしたり、メールを沢山書いてみたり、数理科学の原稿を書いたり。明日はオリエンテーションで一日終了、その後はいよいよ弦の場の理論の研究会、これはとても楽しみ。再来週は理研で話をして、日大でセミナー。来月は埼玉大で集中講義。再来月は台湾。一月は佐賀大で集中講義。と思って予定表を見てみると、ほっとできる時間が無いまま、研究とトークの準備が連なって生活する自分が想像できる。それはいかんと思う。こういう、研究環境ががらりと変わったときこそ、自分をしっかり振り返らないといけないのに。この気持ちを忘れないようにしようと思う。

MOBYを聞いていると、サンタバーバラの海に浮かんでいるような気持ちになる。通勤時間は音楽を聴く時間でもあるので、それも、大学生の時代に戻ったような気がして、嬉しい。