理研一般公開。

無事一般公開が終了。研究室の皆様、お疲れ様でした。今年はノーベル賞の効果もあり、研究室の一般公開「ノーベル物理学賞2008」は大好評。おじいさんおばあさんからこどもまで、非常に幅広い年齢層の方に来ていただき、セミナー室はおおいに盛り上がった。小林益川の論文を手に走り回る小学生、ノーベルチョコの写真を携帯で撮影する方、ポスターの解説に聞き入る方、専門的な質問をする方、Isingの数値シミュレーションで遊んでみる人たち、「素粒子の研究者になってみよう」コーナー(?)で研究者の机に座り疑似体験を楽しむ学生。特に、小林益川の論文を手に走り回る小学生は、レアやろねぇ。研究室の皆さんの解説にフムフムと聞き入るおじさんおばさん高校生、みなとても興味津々な目をして、普段は触れることの無い素粒子の世界を体験されていることだろう。こういう機会でしかなかなか研究成果の社会還元をじっくり考える機会は無いが、こうやって理研に足を運んでくださってノーベルチョコと見た学生が将来素粒子論の発展に貢献してくれるのではないかと思うと、想像するのが楽しい。
テヘランから帰ってきて、次の日はさすがに目がしょぼしょぼしていたが、論文のドラフトを二つ抱えて、楽しく書いている。テヘランの部屋でやっていた計算は、現地ではノートPCにMathematicaが無かったので断念したが、その後帰国してなかなか我慢できず研究室に戻ってすぐに計算させると、程よい結果が出て満足。いろいろと計算したり、計算していたものがほとんど実は意味をなさないと思ってあきらめたり、そんないつもの毎日。
イランはどうでしたか、といろんな人に聞いていただく。おかげさまで無事帰国しました。なかなかイランに行ったことがある人も回りにいないので、お土産話を話し甲斐もあり、お酒が無いとか、ヨーグルトをみな飲んでいるとか、おじいさんでもムキムキだとか、みな優しい人だったとか、そんな話をたくさん。お土産のピスタチオを気に入ってくださった方がいらっしゃったので、それは良かった。イランでいろんな人と交流できて、自分でも全く思いもよらない国に行ったということと、イスラム圏と世界の政治のことをいろいろと考えるきっかけが出来たということで、研究以外でも非常に有意義な出張だった。
今日サンタバーバラへ出発。