新研究室スタート。

朝、スーツに身を包んでネクタイをし、理研の事務棟の二階で辞令交付式を待つ。この一年は、いろんな機会にこのスーツが役に立った。面接から結婚式、卒園式。不思議と役に立っているのが奇妙だ。また今日も、来週も入学式と挨拶式で役に立つ。じっと立っていると、おなじく4月から准主任になられる方も見え、いろいろと研究室の立て方について話をする。そうこうしている内に理事長室に呼ばれた。嬉しいことに、野依さんは面接での僕のことを覚えていてくださって、「ああ君は面接で会ったあの**な青年だね」とおっしゃる。「がんばってください」と言われて、形式上とは分かっていても、がんばる気になる。ブログではこないだ野依さんのことをおっさんと呼んでしまったが、やはり理研のトップであるということは僕に辞令を渡す上司だということで、おっさんと言ってはいけない。しかし、科学者の自由な楽園である理研は、自由に物申す雰囲気が無いといかんのだ。野依さんとは今後も話す機会が増えよう、お会いしたときに、理研アウトリーチについて、まずは色々と話をさせていただこうと思った。いやいや、アウトリーチも大事やけど、まずは自慢できる研究成果が無いといかん。

引き締まった気持ちで研究室の引越し。まだ二階の部屋が出来ていないので(夏前に完成予定)、とりあえず身の回りの物をまとめてカートに積み、二階のがらんとした部屋に落ち着く。これからこの部屋をどうアレンジしてどんな研究室にしよう、と考えていると、夢も膨らむものだ。形はともあれ、いい研究室にしたい。幸い、放射線研のハドロンの理論PDの方も研究室に合流してくださるので、議論がとても楽しみだ。理論物理研からの二人のPDも加えて、僕も合わせて5人、矢崎先生も含めると6人でのスタート。ゆっくりと、いい研究室を立ち上げたい。みなさんに訪問してもらって、楽しく議論が出来るような研究室を作ろう。みなさま、どうぞ宜しくお願いします。

今日は辞令の次の日だが、台湾。