「学問の系譜」研究会でtalk

先週は基研「学問の系譜」研究会に招待されて、京都へいってきた。二ヶ月前に京都に行ったときほどの感慨はなかったけれど、でも、やっぱり京都はいいところである。ふと顔をあげると、山が近くに見える。東京で、ビルしか見えないのとは大違いである。京大構内に入ると、銀杏並木が美しい。東京より紅葉が早い気がする。心の底からのんびりできるところだな、と再確認した。

研究会は不思議な雰囲気で、退官された先生方の生き生きと話される様を見て、驚きの連続だった。南部先生や色んな方から、湯川朝永の時代、戦前戦後の素粒子の業界の話など、自分の生まれるずっと前の日本の物理の様相が話され、時代背景などを知らなかった僕には、感心する話ばかりだった。南部先生と田中正先生、そして坂東さんと九後さんと夕食、誘っていただいて大変恐縮したが、南部先生の兵役の話など、今では想像できない興味深い話をたくさん聞かせていただいた。

肝心の自分の話では、どのように皆さん感じられたか、いまいちピンとこない。中西先生が質問されたが、他の方はどう思われたのだろうか。坂東さんはわかりやすかったとおっしゃって下さったけれど・・・・

田中正先生と本当に久しぶりにお話する。M2の時に、先生のお話に感動したということを伝えることが出来て、僕はとても嬉しかった。当時、同期の平山と一緒に、田中先生の小さなゼミに出た。一般相対性原理がいかに自然であるかという話、僕はそれにとても影響された。このような考察が、ずっと自分の研究の奥底でくすぶっていて、いつかそれは表に出るのではと思っている。それがどんな形かはわからないけれど。

基研からそのまま、首都大に日曜日に移動して、そこでtalkをする。声が小さかったというのを後で聞き、落胆する。前もそれで Strings2003の時に失敗したからだ。しかし、トラぺがわかりやすかったのでなんとか大丈夫だよ 、と励ましていただいた。今度から、本当に大きな声ではなすように努力しないと。 talk自体は、質問もたくさんでたし、良かったと思う。興味を持っていただいた人がいただけで、成功としよう。

はあ、このところtalkが混んでいる・・・一ヶ月で四つもこなしているが、あと一週間で5つめ。呼んでいただけるのは大変ありがたいので、こんな愚痴を言ってはいけない。よーっし。