新粒子発見?!

どうも、Particle Data Groupのparticle listに合わない。質量が1.1GeVのメソンで、しかもパリティや荷電共役とスピンが決まっていて、そういう粒子があるはずなのだが・・・・これはどういうことだろうか。そう三輪君と議論しているときに、とんでもない可能性が頭をよぎった。これは、新粒子の予言なのではないか?新しいメソンの存在を予言しているのではないか?ついに湯川に並んだか!?(もちろん、新しい物理という意味ではなく、新しいメソンを予言したと言う点だけにおいて・・・)

・・・というばかげた話で大爆笑していたわけだが、もちろんそんな低エネルギーでそんな粒子が見つかっていないはずも無く、結局はそれはgauge artifactであるということで終了。しかし、現象論は面白い。ほんと面白い。現実の世界の新粒子の存在を予言するなんて、そんなことが弦理論からできるなんてものすごい時代だ。今まで、新しいソリトンを予言できるとかそういうことが大変面白くて研究の一部はそういう方向でやってきたわけだが、しかしそういうソリトン標準模型と関係付けるのが直接的ではない。まあ、宇宙ひもはかなり近いかもと思っているけど、でも標準模型そのものではないのでちょっと違う。今回のは、まさにQCDなので、そこが違う。とにかく、現象論に少しでも近いことが弦理論で今出来るということに感動している。

今日は土曜日だけれど、大学で研究している。娘は土曜保育、きちんと時間を大事にしながら計算しないと。昨日午後に見つかった、三輪君と「大問題発生!」と叫んでいた問題は、ちょっと見方を変えると実はそんな問題ではないということが平山の指摘により判明。共同研究の醍醐味ですなぁ。それを今日チェックする予定。

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