あわただしい。

月曜あたりから頭痛がするが、ひどくないので風邪薬を飲みながらしのいでいる。月、火、水と、この本を読む。

素粒子の世界を拓く―湯川秀樹・朝永振一郎の人と時代 (学術選書)

素粒子の世界を拓く―湯川秀樹・朝永振一郎の人と時代 (学術選書)

雑誌『科学』から書評を依頼されたのでこの本を僕は手に取っているのだが、正直なところ、もしこの本を、湯川朝永をほとんど知らない学部生が手に取ったとしたら、退屈に感じてしまうだろう。一方で、湯川朝永の自伝や随筆を少しでも読んで楽しんだことがある人なら、この本は大変楽しめるに違いない。正直にそう思った。なぜなら、この本は、湯川朝永の生きた時代背景、彼らの育った家庭や教育の環境、そして世界や社会の動向(戦争も含めて)を詳細に記述しているものであって、湯川朝永の個人的感想がちりばめられている自伝・随筆とは全く方向を異にするものであるからだ。ま、僕は後者の人間で、大変楽しんだ、とだけ付け加えておこう。早く書評を完成させないと・・・

水曜は書評の第一稿を書き終えてから、本郷へ行く。Piljinのlectureを聞くためだった。だが、どうも頭痛がひどく、聞いていても集中できなかったのが残念だった。しかし、内容は面白かった。彼の動機はとても面白いが、しかし果たしてそれでうまくいくとどうして思えるのか、がやっぱりピンとこなかった。今日彼は駒場セミナーをしてくれる予定なので、そのついでにでも聞いてみようか。

昨日木曜日は、Nastaseさんがセミナー。東工大で一度聞いた話だけど、二回目を聞くとやっぱり良く分かる。まずい点やどこが近似なのか、どこが仮定なのか、が自分の中ではっきりした。セミナー後、やはり、QCDはunitarityを破っているという主張なのか?という質問が飛ぶ。やっぱり、だ。彼は前のとおり、そうではないという話をする。彼とは興味が近いので、来週も来てくれるというから、議論しよう。