グルーボールの論文、第一稿できあがり。

Glueballの崩壊のホログラフィックな記述の論文の、第一稿が出来上がった感じだ。なんというかかなり面白い論文になりそうな感じで、って、自分で言うのもなんやけど、楽しみ。

このところ、レフェリーをするのに追われている。手元に今三つもある。今朝ようやく、一つのレポートを書いて送った。なんでこんな間違った論文書くかな。って、そうやって厳しいコメントを書いたわけだけど。このところ、結構僕のレポートは自分でも厳しいなあと思っている。そやかて、間違っていたらやっぱりあかんわけやから、厳しいも何も、科学的に論理が間違っていたら、そうはっきり言わないといけないわけで。editorの方も、僕の論理に納得してくださったら、そのままrejectということもある。残念なのは、そうなった論文も、他の雑誌で普通にそのままreviseもされずにpublishされてしまっていることだ。まあこの世の中、仕方の無いことかも知れんけど、あの努力はなんだったんだろうかとむなしくなる。その一方で、初めは批判的なコメントを書いても、それを受け入れてくれて大幅に論文をreviseして、どんどん議論になっていく場合もある。こないだなんかは、その議論で僕もいろいろと学んで、それがたまたま今回のレフェリー内容に生きていたりもする。そして最後にはきちんと双方納得して、修正されたドラフトが出版される、これが一番嬉しい。

このところ業界の融合というか、中間領域がたくさん誕生しているように思う。例えば弦理論と高次元重力理論の間とか、弦理論とハドロンの間とか。こういうところで仕事をするときには、やっぱり、双方の分野で培われた知識を尊重するようにしないといけない。勝手に持ってきて勝手に解析すると、それは論理的にやってはいけないことになっていたりする。まあ、そういう「やってはいけないこと」を思い切ってやれば時々予想外の面白い結果が出たりして、そこから「やってはいけない」ことがじつはやっていいのではないかと予想できるようなこともあって、そういう場合が非常に科学の進歩につながりやすいとは思う。けどそうではあっても、何をやってはいけないかということをきちんと初めに理解しながらやらないと、痛い目に合うのは間違いない。いろんなレフフェリーをやっているのは、そういう分野で僕も仕事をしているからで、自分への戒めもかねて、そう感じる。うん、自分への戒め。

先週は週末も含めて、阪神を応援に行ったり(快勝の六甲おろしで涙を流して)、国立科学博物館に行ったり(10年以上前に行ったときとはまったく違って非常に美しくリニューアルされていた)、娘の「子供みこし」を楽しんだり、多摩川梨を買いに行ったり、新しい住まいを見に行ったり、久しぶりにファヒータを腹いっぱい食べたり。