日大と理研でセミナー。

セミナーが二つ終了。理研では非常にたくさん質問してもらって、2時間あまりでセミナー終了。あいかわらず、理研でのセミナーは楽しい。いろいろと分かっていただけた感じがする。僕も理研の一員になったので、その意味でも嬉しい。日大の今日のセミナーでは、藤川さんを初めたくさん質問していただいたが、どうも言いたいことが伝わったかがなんとも分からない。藤川さんの質問には、後で、こういう風に答えるべきだったか、など少し反省する。相手が何を知りたくて聞いているのかをもう少し頭の中で一息おいて考えてから答えるべきだったかもしれない。

このところ、通勤でアダマール「数学における発明の心理」を読む。伏見先生の翻訳だということに気づいて驚く。なぜ驚くかって、これは学部生の時に読んだ本で、そのときはそんなことを知る由もなかった。随所にペンで引かれている、学部生の自分の書いた線で、当時の自分が何に注目してこの本を読んでいたかが分かり、それが面白い。今となっては、あれから15年、既に自分の論文も書き、まるで違った風にこの本が読める。付箋が張ったままになっている。むぅ、非常に面白い。ま、この本の主張には、自分の経験とも照らし合わせて、非常に納得が行く。そういう風に今思えるということが、学部生の頃考えていたことをかんがみて、無性に面白い。この本は、本棚に並べていたときに単にスッと手に取ったのでそのままかばんに入れて読んでいるだけなのだが、やはり昔自分で選んで買って読んだ本だけあって、面白くないはずがなかった。本棚に折角全部の本を並べたんだから、これからこんな風にいろいろと読んでいこうと思う。