原子核理論。

今日は駒場に外勤して、松井さんにいろいろとたくさん教えてもらってきた。どうも、古い教科書を読んでいたために、その後の新しい発展を書いた教科書と記述がごっちゃになってしまっていて、そこが、こんがらがってしまっている原因だとようやく教えてもらってわかった。ランダウ原子核のは、やっぱり古すぎるらしい。それにしても原子核は、量子多体系と一言で言うには恐ろしいほどの豊かな記述方法があり、ひとつの対象を考えているとは到底思えないほどの交錯した多様な物理があることが改めて感じられる。松井さんには、こんがらがってわかっていなかったことをすっきりと教えていただいた。

たまたま原子核クラブの話から朝永の話になり、Difusionを朝永がやっていたという話になって、なんと、松井さんが、くだんの朝永の論文を持っていらっしゃるということを聞くにおよび、偶然に驚くほかなかった。早速コピーさせてもらう。って、ドイツ語やし・・・・大学に入るときに、文献を読むにはドイツ語を勉強しておかないといけないよといわれてドイツ語を選択したのだが、だまされたと思い続けてはや20年弱。こんな日がついにやってくるとは。もうドイツ語なんて忘れたよ。手元の論文の、ぼんやりと思い出すドイツ語を眺めながら、やはり式だけで理解できそうだとすぐに横着をする自分がいた。

駒場キャンパスをゆっくり歩いたのは久しぶりかもしれない。緑と、時計台のコントラストがきれいだった。