TRIUMF。

バンクーバーにあるTRIUMFに来ている。覚悟はしていたけれど、寒い。カナダの中では最も暖かいはずなんだが、いかんせんカナダが・・・

研究所はUBC(ブリティッシュコロンビア大学)のキャンパスの南の端にあり、建物はあまり新しくはないが居心地がいい感じだ。外が寒くて、建物の中に入るとホッとするせいが少しあるかもしれない。理論グループには程よい大きさのセミナー室があり、そこで理研側の人とTRIUMF側の人が一緒に座って、それぞれが発表し議論するという形で進む。僕のトークがどのくらい皆さんの興味を引いたかは、正直のところあまり分からない。弦理論入門をスライドに少し入れてみたのだが、それがどうだったのだろう。主催者の方には分かりやすく面白かったと言ってもらえたのだが。幾人かの人にはいくつか質問をしてもらった。どういう風に我々の核力の結果がとらえられているのか少し分かった気がした。それに、今考えている多体核力がどのように調べられてどう使われているのかなどが分かってよかった。TRIUMF以外の人でvortexの面白い研究をしている人がいて、いろいろと話したり出来たのは楽しかったが、結局、現地にあまり知っている人がいない場所の短い滞在はやはり難しい。二日間でとんぼ返りというのは残念だが仕方が無い。

夕食に連れて行ってもらって、おいしい銀鱈とワインを戴く。やはり鮭などの魚はうまいのだ。曇り空のバンクーバーは、底冷えもするし雪も降るしで日中はなんとも暗い雰囲気がするが、夜になると、暖かいレストランから大きなガラス越しに眺める夜景とイルミネーションの美しいこと。Granville islandから眺めたdowntownはすばらしかった。わりと親しく研究会参加者の人としゃべれたし、気楽に出来てそれもよかった。オーガナイザーの人たちに感謝したい。

今はバンクーバーの空港で出発待ち。疲れがたまっているのか、少し眠い。僕は時差ぼけが無いのだが、それはいつもよく眠っているからということに改めて気付かされた。今回は、スライドの準備やら(次の次の出張のやつ・・)他の雑用やらであまり眠れなかったので、眠い。飛行機で寝るとするかな。月曜日出発前に計算していたところで計算が二日間も止まっている。やれば出来ることはわかっているので、手を動かしたいのだが、この分ではきっと飛行機に乗ったら眠ってしまうに違いない。ちょっと今計算してみるか。