最終段階。

論文が最終段階に来ている。アブストとかタイトルを議論するのは一番楽しい。タイトルは、研究が始まったときから常に考えて楽しんでいる。考えるばかりか、JHEPスタイルとかで論文の表紙だけを書いたりして、妄想して楽しむ。今回はその妄想がまさに現実となって論文が出来上がっているので、なおさらうれしい。

一方、符号とかiとかが最終的にちょっと狂っちゃってるのを見つけるといやになる。しかしここは一番大事なとこなわけで、共同研究者としっかり計算を合わせる。超対称性があるときは、符号の間違いが致命的になる。そうかといって、超対称性がないときは油断してよいかというと、そうではなくて、逆に余計に気を使わなくちゃいけない。超対称性があれば、超対称な量を計算チェックしてみて、間違っているところを逆に探せたりするんだけど、超対称性が無いと、それは無理やし。しかもおまけに、核子への応用をやっているので、実際の実験観測と比べるのだから、絶対にファクター2とかを間違ってはいけない。ははは。仕方ないので超対称極限とかをとってチェックする。

今日は、昨日少し研究室の人とした議論の簡素な結果について、研究室の格子の人に尋ねてみる。理研ではこういうことがすぐにできるから嬉しい。明日は時間があったら放射線研の人に会いに行ってみようかとも思う。こんな風に、近くに専門家がいるというのは非常に重要だ。昔、学生だったときは、隣の研究室というのはものすごくバリアが高く感じられたものだ。が、よく考えてみると、もし自分のところに隣から人が尋ねてきたら、そりゃ嬉しいわけで、そう思うと急にバリアが低くなった。最近はそういうわけで、理研のいろんなところに顔を出してみることにしている。おかげで、困ったときに尋ねさせてくれる専門家の方々が周りにいてくださって、楽しい日々。

4月からの研究室のホームページは、2月に作ってそのままになっている。少し更新して、公開しよう。