研究室セミナ、議論、議論。

先々週は全然研究が出来ていなかった感が高かったのだが、先週はずいぶんその反動で(?)研究が出来て、満足満足。月曜日には筑波大の青木慎也さんをお呼びして、いろいろと核力の議論をさせていただく。火曜日には研究室の第一回セミナーをお願いして、摂動QCDからの近接核力のお話をしていただいた。それにしても、弦理論の計算と似た結果を出しているというのは驚き。格子QCD、摂動QCD、ホログラフィックQCD、この三つの関係が面白くて。月曜日火曜日と、散々議論させていただいた。

共同研究者が滞在してくれているので、たくさん議論できて楽しい。現在進行中のプロジェクトの展開や、新しいプロジェクトの可能性の議論、もう終了しかけの計算の最終の詰めのところの議論など、並行して進められる。うっわー、これ消えてるやん!終了!って思って、そんで違うプロジェクトの計算を議論してたら、あれ、この計算さっき見た気がする、さっき消えてたのに今回は何で消えへんの?ってなことになり、さっきの計算を見直したら、あれ?消えてへんやん!終了とちゃうやん!!てな感じで楽しく進んでる。

金曜日はまた、本郷から研究者を向かえて、根掘り葉掘り面白いところを教えてもらう。朝から晩まで付き合っていただいてほんまにありがたい。そやかて、これだけ専門家の方を一日捕まえて、聞きたいことをぜーんぶその場で聞けるなんて、幸せでしょう。こちらも色々と説明したつもりやけど、これじゃあまだまだ釣り合わないかもしれない。これからの議論の展開が楽しみ。

研究室の人と議論をしたり、ようやく4月も第三週になってだんだんと、やるべきこと、やらざるべきこと、の区別がついてきたかもしれない。それにしても、いい議論をした後に一人、部屋に戻ると、書類の山があって、机についたら計算を始めるというよりも書類の処理を始める、というのは情けない限り。まあ、まだきちんとした部屋も無いのだから仕方が無い。

工事の手はずは、理研の事務の方々のおかげで滞りなく進んでいて、すばらしい。こちらがいろいろと無理を言っているんだが、ちゃきちゃきと処理してくださり、ほんま感謝です。秘書さんにもたくさんやっていただいている。研究室が完成するまではこれからまだまだ道のりは長いが、あと2ヶ月いや1ヵ月半と思うことにして、ふんばるのみ。今週はカーペットの色を決める。カーペットと一言で言っても相当な種類の色とタッチがあり、まるで想像もつかない中、いろんな経験者の方の助言で、だんだんと決まっていく。三次元パースを代理店の方に作っていただいて最終的な色調整はこれから。部屋の色は心理的な効果もあるはずなので、慎重にしたいが、いずれにしても、全員が丸を付けてくれるような解は存在しないので(学会のプログラムと一緒)、最終的にはえいやっと決めてしまうしか無い。新しく部屋に入る研究室の人たちや、これから研究室を訪問してくださる方々がどう言うだろうかと想像したりして。


そんな中、研究本館の2階から6階628号室に、水曜日に引っ越した。2階はこれから全面工事に入るので、すべてあけてしまわないといけない。次に2階に戻るときには研究室があるんだなあと思いながら、部屋を後にした。新しい6階の部屋は眺めが良いが、いかんせん何も無い居室なので、閑散としている感じが否めない。まあ、二ヶ月だけしか居ないわけだし、ここにいろんな本棚を今運び込んでもらってもまた運び出す手間が増えるだけだ。というわけで、借りている机と、買ったプリンター、そしていただいたソファー、をちょこちょこっと置いてみて、がらんどうな感じだがそこで仕事をすることにしている。幸い、仁科センターの情報担当の方に早速インターネットをつないでいただいたので、大変助かった。インターネットさえあれば、研究も事務仕事も、しばらくは怖く無い。

さて、新しい部屋で計算の一行目を書くとしよう。うーん、といいつつも、事務書類を開いてしまうのが・・・・