超固体。

「超」がつくものは凄いに決まっている.理研のプレスリリースをtwitterで知ったのは、もう一ヶ月ほど前になる.そこには「超固体」の文字が踊っていた.理研の河野低温物理研究室.「超固体は存在する

で、早速河野さんにセミナーをお願いしたところ、快諾してくださった.今日の午後、河野さんを囲んで研究室セミナーが始まった.QCDの様々な相を研究している人間にとって、物性で出現する奇特な相のことを学んでおいて損は無いはず.そういう、かなり軽い興味から入ったのだが、そう、興味なんて軽いところからでいいのだ.超、がつくものは、超弦理論からなんから全部知っておきたい、そんなミーハーな興味でもいいのだ.
超固体という概念は、1970年にA.J.Leggett(2003年ノーベル物理学賞)が考えたものらしい.彼の論文"Can a Solid Be Superfluid?" がその論文の新奇さを物語る.レゲットの予言から40年、その実験的存在に決着がつきつつある.固体なのに超流動成分を持つ、超固体.その正体は未だ未解明だ.河野さんのグループの研究が、実験的決着をつけるのだろうか?...それにしても、理研研究本館一階に、そんな超固体を目指してあんな速さで検出器ごとぐるぐる回っている装置があるとは!
今日は、「超」がつく物理現象を、また一つ学んだ.次は?