仁科センターBBQ.

研究者の顔が、一人の親の顔に戻る.笑顔のひととき.

理研仁科センターのBBQは、毎年、理研キャンパスの隣りにある諏訪神社の花火大会に合わせて開催される、大規模行事だ.200人ほどの、センターに関係する人たちが一同に会し、花火をみながらビールを飲んで暑気払い.なんでも、その歴史は20年以上にものぼるらしい.続々と現れる職員の方々、みなさん笑顔でお肉やすいか、かき氷をほおばり、ビールをうまそうに飲む.子供は芝生を走り回り、小さな花火に大はしゃぎ.大きなセンターがこんなに一体感に包まれることは、なかなか無い.
昨年のBBQの時に、センター長からBBQ幹事を拝命した際には、「理論屋に出来るわけ無いでしょう」と心底思ったのだが、「実験屋は、理論屋にBBQができるかという実験をしているのだ」ということらしいと理解したので、謹んでお引き受けした.実験なら、失敗しても良かろう....いやいや.失敗するわけにはいかんのだ.こんなにたくさんの方々が楽しみにしているのだから.
BBQの一ヶ月半前.研究室の前沢君に右腕になってもらい、前年度幹事の玉川さんにノウハウを聴きに行く.その内容を聞くにつけ、恐ろしいことを引き受けてしまったと思った.しかし後には引けない.こうなったら、周りの皆さんにどんどん協力していただいて、皆のBBQを作るのみだ.

ご協力をお願いして、たくさんのアシスタント事務の方々、理論系の研究者の方々、そしてもちろん実験系の方々のスーパーバイズの元に、素晴らしいチームワークが発揮された.伝統を誇るBBQ、そのノウハウの蓄積たるやただものではない.それを一つ一つ知ることは、仁科の伝統と現在を知ることだった.誇張ではない.幹事を引き受けたことで、僕は初めて、仁科センターの熱源室に足を踏み入れた.その轟音の凄いこと!いつもその建物の横を歩いていたのに、その建物の中ではこんなに凄い機械がごうごうと動き加速器を動かしているとは!ふわー.
幹事を勤め上げた前沢君、飯田君、木村君、本当におつかれさま.そしてご協力くださった皆さん、有り難うございました.ほんまに楽しかった.