宇宙ひも。

今日もKEKでは研究会が盛り上がっていることと思うが、今回は残念ながらKEK理論研究会には参加できない。というのは、理研でいろいろとやることがあって(明後日の先端中間子セミナーで話すのもその一つ)、仕方が無い。どんな議論がなされているんだろうと思うと、さびしいが、仕方が無い。

今日は戎崎研に出かけていって、戎崎さんと少し議論をさせてもらう。そのあと、Berezinskyさんと議論。いろいろと面白い宇宙ひもの話題を教えてもらう。モデルにあまり依存しない結果というのがすばらしい。はたして、ニュートリノバーストが観測されるのだろうか。フラックスについては僕はトンと見当もつかないので、現実味に関してはあまりよくわからない。しかし面白い話だと思う。先日のBerezinskyさんのセミナーも、僕が素人の質問したことで若干議論が展開されてしまったが、なかなか実験物理学の裏側を見ることが出来たような気がして、楽しんでしまった。今後のガンマ線バーストの観測結果がリリースされるのが楽しみだ。宇宙ひものことを考え出すといろいろと楽しい。昔の文献を引っ張り出して眺めてみたり、また検索してみると楽しい文献に出会ったりする。そうするとまた疑問がわいてきて、どんどんはまっていってしまうことになる。

全く違う話題のことで論文を探していたら、非常に重要な論文が既に2000年に出ていることが判明。さすがやわ・・・なんで気づかへんかったんやろ。それにしても面白い論文で、それから早速今突き当たってしまっている問題に応用が出来るかと思いきや、実は、そこで展開されている議論には一つ穴があってうまくいかないっぽい。ほんだらその2000年の論文の議論、うそやんか。うまいこと文章で議論されているけど、ほんまはそんな解ないやんか。というわけで、僕の話への応用もすぐに死んでしまった。まあ、うまく行かんことがわかっただけでもよろし。

一日の中でいろんな物理を考えると、頭の中が切り替えが難しくて困る。そもそも、いくつかのことを同時並行的に考えるというのが悪い。非常に生産性が落ちる。そもそも僕の頭の構造はそういう風には出来ていない。しかし、何でこう、いろんなことが回ってくるように自分で仕向けてしまうかなあ。あかんわ。まあ、どのプロジェクトも全部楽しいから、ええといえばええねんけど。

今日は帰りしな、興奮してずっと考え事をしていたので、和光市の駅に到着するところで定期券を研究室に忘れてきたことに気づいた。それで引き返すことに。まあ、面白い物理のことを考えることができている印と思って、よかったことにしよう。明日はAkiに会いに東工大に行くことに。